本学は、令和6年度 地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)に採択されました。 本事業において設定した2つの戦略に沿って、生産年齢人口が急激に減少する我が国において、研究開発力を維持・強化するための取り組みを進めます。

本学の取組内容をお伝えする紹介動画を作成しておりますので、どうぞご覧ください。

事業の概要

「研究シーズの社会実装をデジタル技術で推進し、国際連携の下で⼈⼝減少社会の持続的発展に貢献する⼤学」

取組内容

戦略1:東南アジア諸国からの戦略的な人材リクルートと育成

今後不可避となっている人口減少に伴い、優秀な留学生は日本社会・経済の持続的発展に不可欠です。本事業では、欧米トップ大学院との国際協働教育を強化し、留学生と日本人学生の国際的視野と人的ネットワークを拡大させ、本学での留学の魅力を増強することで、高いポテンシャルを持つ留学生の獲得機能を強化します。また、民族、宗教、文化の違いを超えた協働を通じて先端科学研究を先導する国際キャンパスを樹立します。これらの取組により、日本の社会システムや文化を理解する留学生の国内企業への就職者割合を増加させることを目指します。また本学の学生・研究者が登録し、活用できる会員企業を有料で募る「NAIST 人材バンク」の構築を進めます。

戦略2:自律的研究強化・社会実装システム(ARWIT)の構築と共有

産業応用のシーズの創出や、物質生産で生み出される成果やデータの価値を収益化するため、「NAIST-ARWIT システム」を樹立します。物質合成の自動化・自律化を推し進めることで、このシステムを多くの機関が参画する革新的な材料開発プラットフォームに進化させ、我が国のオーペンイノベーション創発に貢献します。生成蓄積されたデータを高度なセキュリティにより管理されたオープン・クローズド戦略に基づいて活用する仕組みを構築します。検索内容を秘匿できる仕組みを開発し実装することで、大学と企業の双方に利益をもたらす持続可能なエコシステムの構築を目指します。また、本事業期間の後半においてARWIT システムをさらに拡張し、基礎研究で創出・蓄積されたデータを用いて、AI が研究を支援するシステムの構築を目指します。これにより基礎研究によるシーズ発見とデータ共有による有用物質の開発、さらには社会実装までをシームレスにつなぐシステムを確立します。

地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)とは

「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」は、日本全体の研究力を向上させ、新たな価値創造を促進していくために、大学ファンドによる国際卓越研究大学への支援と並行して行う事業です。地域の中核大学や研究の特定分野に強みを持つ大学が、その強みや特色のある研究力を核とした戦略的経営の下、他大学との連携等を図りつつ、研究活動の国際展開や社会実装の加速等により 研究力強化を図る環境整備を支援することにより、我が国全体の研究力の発展を牽引する研究大学群 の形成を推進することを目的としています。
(独立行政法人日本学術振興会ホームページより)